ブログ HITOGATA   in Otaru       by摩耶

blogmaya.exblog.jp
ブログトップ
2014年 05月 20日

奥沢水源地

d0110197_09172572.jpg


 奥沢ダムは北海道では最も古い水道用ダムで小樽市の人口増や小樽港の船舶用の水需要が増大したことに伴い水道用の水源として明治40年に認可を受け、大正3年に完成しました。設計施工は近代水道創設期に全国で多くの水道を手がけ「近代水道の父」と呼ばれた中島鋭治、流下する水の勢いを抑えるため21mの落差を10段に分けて水を落とす階段式溢流路で緩やかにカーブしながら階段状に水を落とす様は「水すだれ」と呼ばれ、その情景の美しさから市民の憩いの場として親しまれました。またその歴史的価値に加え、階段式溢流路の美しい構造が高く評価され、昭和60年には厚生省が企画した近代水道百選、平成20年には土木学会によって土木学会選奨土木遺産に選定されました。


d0110197_09173932.jpg


 ところが平成23年漏水量と濁りに異常が見られたことから調査を行ったところ、堤体に直径約3m、深さ1.4mの円錐状の陥没が発見されました。これは堤体の破壊に繋がりかねない状況で現行の基準に対応した補修を行うには数十億円の費用を要することが分かりました。また現在では朝里ダム等他の水源で代替が可能であることから小樽市は奥沢ダムの廃止を決定、1世紀にわたって小樽市民の水がめとして水道用水を供給していた役目を終えました。小樽市はこの歴史的遺産で、長年市民に親しまれてきた奥沢ダムの保存や活用方法を検討中です。






[PR]

by Blog_Maya | 2014-05-20 07:40 | 小樽


<< 旧遠藤又兵衛邸      青空が似合う >>